//この俺様がMaEm号でタイヤ交換を君たちに教えてやるぜ

生活
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 なんて上から目線のタイトルだ。でもこういうのはインパクトが大事ですよね。というわけでタイヤ交換の手順を解説してみたいと思います。サムネは日本で最もカッコいいファミリーカー、ホンダが誇るスーパーマシン、MaEm号ことホンダ・FIT2011年式です。
 3月も半ばすぎて雪なんて降らねえだろ、とタイヤ交換しました。MaEmです。工具と変えるタイヤさえあればそんなに難しくないので、ディーラーやガソリンスタンドにお金払ってやってもらうぐらいなら自分でやっちゃおうという話

注意:ここに書いてある内容で車両整備を行い、怪我や死亡事故、車両の損傷などがあってもMaEmは一切責任を負う事が出来ません。あくまで参考程度に、自分の車は自分で責任をもって、少しでも不安要素があるならお金を払ってプロにやってもらう事を推奨します。

タイヤを出す

 普段使っていないタイヤは我が家では倉庫に仕舞っているわけなんですが、まずこれを引っ張り出します。引っ張り出すんですが

……何かまあこう色々乗っかってるわけですよ。いやね、雪かきシャベルとか工具箱はまあわかるよ。必要な物だよね、うん。
 なんか何に使うんだかよくわかんない角材?板?とか枝を丸めたやつとか、MaEmの語彙力ではなんとも説明しがたい雑多な物がこれでもかというぐらい雑多に放り込まれてるわけです。ちなみにこれはMaEm父の物ね。MaEmの私物じゃない。使わないなら捨ててくれ頼むから。

 そして上に乗っかってるガラクタ類を一通り除けたらその下にタイヤがある……んですけどもこれMaEm号のタイヤじゃなくて父号(ステップワゴン)のタイヤなんで流用できないんです。じゃあお前のタイヤはどこにあるんだというと

 このタイヤの後ろの空間です。ステップワゴン用タイヤ退かして取り出すか、無理矢理に身体入れて引きずり出すかの二者択一。これだけの重労働こなしてまだタイヤ出しただけって勘弁してもらいたいよ。というより、タイヤ取り出すのが面倒くさすぎて出せばこれで作業の50%終了です。それくらいこの作業が一番面倒くさい

工具の用意一式

 次にタイヤ交換に使う工具類一式。左下のバッテンがクロスレンチ、右下の青いのがジャッキ、上の黄色がトルクレンチと言います。レンチとジャッキは何となくイメージ湧く人も多いかと思いますが、普段自分で車弄ったりしない人はトルクレンチは中々なじみがないんじゃないかと思います。これはざっくり言うと、決まった締め付け力でナットを締めるための工具。そんなもん無くても俺は人間トルクレンチできるぜ!という人はたぶんこんな記事読まなくてもタイヤ交換ぐらい余裕で出来ると思いますが、「締め付ける力って決まってるの?」「トルクレンチって今日初めて聞いたわ」って人は、走行中にタイヤ吹っ飛ばして事故る前にオート〇ックスでも行って買ってきてください。締め付けが緩ければタイヤ飛ばすし、力任せに締めれば今度はボルトが引きちぎれることになります。脅しじゃないぞ。技術持ってないならおとなしく金を払っとこう。

タイヤの前後確認

 上の画像では左前になってますが、倉庫から引っ張り出したタイヤには前回交換した時に場所を書いたガムテを貼っておきました。これを見て、左右それぞれの前後を入れ替えて装着していきます。
 FITの駆動方式はFFです。いきなりよくわかんない単語が二つも出てきてビビった人、是非とも今日は覚えて帰ってください。一つずつガッチリ解説します。

まず駆動方式とは何ぞや?これは「エンジンと回転するタイヤがどこにあるか?」という話です。エンジンは普通の車だと基本的にボンネット開けると入っていますね。つまりエンジンが前側です。回転するタイヤ、というのはちょっとピンとこないでしょうか?前も後ろも回ってるだろうと普通は思いますよね。
 ちょっと自転車を一台、頭の中に思い浮かべるか現物を用意してください。ペダルをこぐとその動力はチェーンを伝って後輪側に伝わっていますね?前輪は後輪に押されて回ってるだけで自分では回っていません。つまり自転車は後輪が回転するタイヤ、というわけです。これを「駆動輪」と言います。わざわざ「回転するタイヤ」なんて回りくどい言い方してるのは、分からない用語の解説してるのにまた駆動輪なんて知らない単語出てきたら皆さんがイヤになるだろうと思ったからです。そこまで配慮するMaEm優しい!

 じゃあこれを踏まえて、FFの解説です。ファイナルファンタジーちゃうよ。
 FFとは「フロントエンジン・フロントドライブ」の略です。エンジンも駆動輪も前にあるという意味ですね。他にもエンジンが前、駆動輪が後ろのFR(フロントエンジンリアドライブ)や、前後四輪全てを駆動させる4WDなんかがあります。そのうちそれぞれの利点欠点なんかも解説してみたいけれど、これ以上やるとタイヤ交換という本題からどんどん逸れていくのでとりあえずこの辺にしておきましょう。

それで、何でこんなに長ったらしく駆動方式の話をしたかというと、「駆動方式がFFの場合は前輪の摩耗が後輪より激しい傾向がある」からです。去年前輪で使って激しく摩耗してるタイヤを、今年は後ろで使う事でバランスよく消費させよう、という理由があってタイヤの前後を入れ替えるのです。

ジャッキをかませる前の準備

 これだけ色々準備したんだからもう良いだろ、さあジャッキ噛ませようというそこのアナタ、愛車が勝手にどこかに転がっていっても知らんぞ。

 今回はまず後輪から交換していくことにします。まずは前輪側に輪止め、持ってなければ交換する前のタイヤを噛ませておき、車が転がっていくのを防止しておきます。MTなら1速、ATならPレンジに入れ、サイドブレーキを解除しましょう。
※この操作は必ずフットブレーキを踏みながらやる事。インギアしてれば動くことはないと思うけど念のため

 こうすることで、ジャッキを上げると前輪はロック、後輪は自由に動かせるという状態になります。サイドブレーキというのは「後輪にのみ」作用するブレーキなんですが、意外と知らない人も多いんじゃないでしょうか。ドリフト?ドノーマルのFF車で?無茶いうな前輪の場合はニュートラルに入れてサイドブレーキを引きましょう。こうすると前輪のみがフリーになります。

 ところでシレっと画像張っていますが、MaEm号は色々と訳ありでMT仕様です。FITにマニュアルあるのかよ!?って思った人多いよね。
「俺結構珍しい車乗ってるんだよね」
「何だよFITとか珍しくんもなんともないじゃん」
「まあまあちょっと乗ってみろって」
「!?」
というMaEmの持ちネタ。

ジャッキポイント

 ここまで長々書いてきたけど、いよいよ車を持ち上げる段に入ります。と言っても、どこにジャッキ掛けても良いというわけでもありません。車の説明書開くと多分書いてあるとは思いますが、ジャッキは使える場所と使っちゃいけない場所があります。うっかりオイルの入ってるオイルパンという部品のところにかけると穴開けるから気を付けましょう。オイル漏れるのはオイル入ってる証拠なんて言ったりもするけどあれはあくまでジョークですよ

 まずは後輪側から、ちょっと出っ張ってる部分があるので探してジャッキを軽く噛ませましょう。中心部分にあるので左右一気に上げられます。
 前輪側は先程のオイルパンがあるので同時には上がりません。前輪のちょっと後ろ辺りに横から噛ませられるので、そこに入れて片方ずつ交換です。

取り外し作業

 ジャッキを噛ませたら、タイヤが持ち上がらない、なおかつジャッキが動かないで安定する程度に持ち上げてやります。そうしたらクロスレンチでナットを軽く緩めましょう。緩める際にも順番があります。まずは一か所を軽く緩めたら、「その対角側を」緩めます。心情的には一周したくなる気持ちはわかるんですけど、それやると一か所だけに負荷がかかって危ないです。

 ナットを軽く緩めたら、ジャッキでタイヤが完全に浮くまで持ち上げてタイヤを外しましょう。外したナットは来年使うのでちゃんと取っておいてください。

ナットの方向

 新しいタイヤをはめたら、ナットで締めていきます。ナットにも方向があります。下の画像を見てください。

 丸い方向と平らな方向がありますが、こういうナットの場合は基本的に丸い方向がタイヤ側、平らなほうが外側になります。これは丸いほうが接触面積が広いため、より安定して保持できるという理屈です。ちなみに最近だと袋ナットという物理的に片側にしか穴の開いていない、非貫通のナットもあります。これだとどうやっても間違えようがありません。

締め付け順番と締め付けトルク

 まずはクロスレンチで軽く締めておき、先程紹介したトルクレンチで仕上げ締めをしていきます。

 トルクレンチにもいろいろ種類があるのですが、今回はダイヤル式です。これは後ろ側のダイヤルで締めるトルクを決めてやり、そのトルクになるとカチンと音がするタイプです。
 はい、またトルクとか言う初めて聞く単語が出てきました。小学生の理科の時間でテコの原理は習いましたね。腕の長さとかける力の掛け算で力が決まるっていうアレです。トルクというのは「ものを回転させようとする力」を単位をつけて表しているもので、単位はN・mです。
 今回のタイヤの規定の締め付けトルクは105N・mなのですが、いきなり105で締めるのはあまりオススメしません。こういう場合は3~4回に分けて40,80,90,105N・mとかって感じで、なおかつ先程のように対角線締めをしましょう。こうすることで全てのナットが均等に締めつけられます。

作業完了

 はい、これで全ての作業が完了しました。お疲れ様です。

 なんて言うと思ったか!

 ハイ、先程中身全部出したこの倉庫に古いタイヤ仕舞わなけりゃなりません。重労働楽しいなあ!
 あ、それとガムテープとマッキーで古いタイヤがどこで使われていたのか記録しておきましょうね。

 写真撮ったりしながらですが、結局ここまで約1時間かかりました。やっぱりタイヤの出し入れが一番面倒なので、皆さんは取り出しやすいところに保管しておきましょうね。とはいっても年に2回しかやらないから奥の方でもいいだろうという考えもあるので難しいところです。
 あと、交換したらガソリンスタンドに行って空気入れ借りることをオススメします。半年放置したタイヤは結構空気が抜けていて、燃費悪化につながります。今回は既定では前輪230の後輪220のタイヤが両方200ぐらいになってました。

おしまい!

次の日

雪が降ってきた

雪が降ってきたぞ!!!

まあ確かに桜咲いてるのに雪降ったこともないわけじゃ無いですけど、いくら何でも次の日はねえだろうに……キッチリオチまでついたところで本当に終わりです。MaEmでした。

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